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階段昇降機の耐用年数の目安は? 定期メンテナンスで耐用年数を上げよう投稿日:2023.01.05 更新日:2023.01.05

階段の昇り降りを楽にしてくれる階段昇降機は、正しい使用法を守っていても時間の経過とともに劣化や不具合が出る可能性があります。階段昇降機は使用者の安全にも関わる機器なので、安全性を維持しつつ長く使うためには定期メンテナンスが必要不可欠です。定期メンテナンスを行っていれば、耐用年数以上使い続けることも期待できます。そこで今回は、階段昇降機の耐用年数の目安、耐用年数を上げるために必要な定期メンテナンスについてご紹介します。

階段昇降機の耐用年数の目安

階段昇降機の一般的な耐用年数は、約10年です。使い方や使用頻度によっても耐用年数は変わってきますが、あくまでもこの耐用年数は定期点検や部品交換を行った上での年数です。階段昇降機の部品には消耗品が含まれることに加えて、機械の経年劣化が起こることから、適切なメンテナンスを行わなければ耐用年数は一般的な10年よりも短くなります。 階段昇降機などの機械は、使用頻度が少なければ一般的な耐用年数よりも長く使用できると思われがちですが、実際はその逆です。ある程度使用して動かす方が、機械にとって良い状態といわれます。そのため、使用頻度が少ない場合でもできるだけ長く階段昇降機を使える状態に維持したいのであれば、使用頻度にかかわらずメンテナンスが必要です。

定期メンテナンスで階段昇降機の耐用年数を上げよう

階段昇降機は機械なので、使用頻度にかかわらず経年劣化は発生します。定期点検や部品交換を行ってもいずれ使えなくなることはあるため、階段昇降機の耐用年数の目安は約10年とされています。しかし、しっかりと定期的にメンテナンスを実施していれば、10年以上の長期間使い続けることも可能です。たとえ階段昇降機に何も不具合がない場合でも、メンテナンスを行うことで安全に長く使用できます。 階段昇降機の定期メンテナンスは、大きく分けて定期検査、保守点検の2種類です。それぞれどのようなことを行うのかを、詳しく解説します。

定期検査

階段昇降機は住戸内のみで使用されるものを除いてエレベーターとして取り扱われるため、建築基準法でもエレベーターと同じ扱いで、年に1回の定期検査実施が義務付けられています。階段昇降機は使う人の安全に大きく関わる機器なので、機械的な不具合を予防するためにも定期検査は重要です。法律のもとで厳しい定期検査を実施することにより、1年間安心して階段昇降機を使えるというわけです。定期検査では、建築基準法に基づいた検査項目を、資格所持者が厳しくチェックを行います。 階段昇降機の定期検査では、検査後一定期間内に定期検査報告が必要という点が重要です。建築基準法第12条3項では、階段昇降機は定期検査報告の対象となっています。定期検査報告は建築物の所有者または管理者、階段昇降機の所有者や管理者が異なる場合は階段昇降機の管理者を報告者とし、定期検査を実施した後に特定行政庁へ定期検査結果の報告が義務付けられています。さらに、建築基準法では定期検査から定期検査報告までを実施できるのは一級または二級建築士、昇降機等検査員、建築基準適合判定資格者の昇降機検査資格者証の交付を受けている者のみに限られており、資格所持者が厳しい基準で定期検査・定期検査報告を実施することにより、階段昇降機の安全性を担保しているというわけです。

※出典:建築基準法 | e-Gov法令検索|e-Gov法令検索

 

保守点検

建築基準法で年1回の実施が義務付けられている定期検査に対し、保守点検は実施回数や頻度は定められておらず、定期検査のような特定行政庁への報告も必要ありません。また、保守点検の頻度は階段昇降機の条件や設置場所、使用状況などによって異なり、家庭用の場合は使用者が限定されていることもあり、1年に1~2回ですが、施設などに設置された階段昇降機は毎月保守点検を実施することもあります。 保守点検では、階段昇降機の駆動部分や電気配線、部品などを確認し、駆動部分は破損や摩耗、劣化が発生していないか、ゴミが付着していないか、動作音に異常がないかなどを点検します。また、階段昇降機の操作に欠かせない停止スイッチや安全装置が正常に動作するかどうかも重要なチェックポイントです。その他にも、使用中に徐々に状態が変わることが多い階段昇降機の椅子を固定するねじ式の軸の締まりやボルトの緩み、レールに配されたラックの摩耗具合などの動作に関わる部分も必ずチェックします。このように細かい部分まで異常がないかを点検し、必要に応じて清掃や注油、部品の交換や調整まで実施するのが、保守点検の内容です。

まとめ

建築基準法で1年に1回義務付けられている定期検査に加え、保守点検を定期的に受けることにより、階段昇降機の経年劣化を抑えて耐用年数を長くできます。特に保守点検は義務ではないため、使用状況などに応じて定期的に適切なメンテナンスを続けていれば、階段昇降機を一般的な耐用年数以上使うことも可能です。使用頻度が高い場合はもちろん、あまり使用していない階段昇降機でもきちんと定期検査と保守点検を受けて耐用年数を上げ、できるだけ長く使いましょう。

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