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車椅子の階段の降ろし方は?安全に降ろすためのポイントや緊急時の対応方法も解説投稿日:2024.08.02 更新日:2024.08.02

車椅子は足腰が弱っている方や不自由な方の生活を便利にするだけでなく、介助する方の負担を軽減できるものです。しかし平坦な場所では便利なものの、階段を降りる際には困ってしまう方もいるでしょう。車椅子を階段で降ろす際、どのような方法で行えば利用者も介助者も安全なのでしょうか。

本記事では車椅子の安全な降ろし方や、緊急時の対応方法を解説します。普段階段を利用する機会がない場合でも、いつどのようなことが起こるかは分かりません。この機会に車椅子の階段の降ろし方を把握しておきましょう。

 

階段での車椅子の安全な降ろし方

車椅子の安全な降ろし方

車椅子は本体に重さがある上、利用者の体重もプラスされるので、かなりの重量になります。そのため安全な降ろし方を知っておかないと、利用者も介助者も危険です。まずは車椅子の安全な降ろし方の基本から見ていきましょう。

 

基本は4人で介助する

基本的に車椅子を階段で降ろす際は、4人で介助を行うようにしましょう。

近年は軽量の車椅子も登場していますが、それでも一般的なスチール製の自走タイプのものでも10〜20kg程度あり、バッテリーを搭載した電動車椅子になると40kg以上になることも少なくありません。これに利用者の体重もプラスされるため、車椅子の重量はかなりのものです。

安全性を重視するため、基本的に階段を降りる際は、4人で介助を行いましょう。介助者は前後左右の4方向から車椅子を囲むように立ちます。前の二人はアームレストとレッグレスト、後ろの二人はハンドグリップとハンドリムをそれぞれしっかりと持つことが大切です。

 

介助者と利用者がコミュニケーションを取る

車椅子を安全に階段で降ろすには、介助者と利用者がコミュニケーションを取ることも大切です。

利用者が気付かないうちに急に階段を降り始めると、利用者が恐怖を感じてしまう可能性があります。不安を感じて動いてしまうとバランスが崩れ、落下の危険性が高くなるので、しっかりと声掛けをした上で降り始めてください。介助者同士がコミュニケーションを取りながら行うようにしましょう。

また階段を降りている際に利用者が恐怖や不安を感じた場合は、声を上げられるようにしておくことも大切です。降ろしながら声を掛け、都度状況を把握しておきましょう。

 

取り外せる部品がないか確認する

階段で降ろす前に取り外せる部品がないかを確認することも大切です。

脚部やアームレストなどは取り外せる可能性があります。また電動車椅子の場合、バッテリーを取り外すだけでも重量は変わってくるはずです。少しでも部品を取り外せれば、介助者の負担を軽減できます。

普段からどの部分を取り外せるか、取り外しても安全性に問題ないかを確認しておくと良いでしょう。

 

階段に対して後ろ向きで降ろす

車椅子を降ろす際は、階段に対して後ろ向きで降ろしましょう。

後ろ向きで降ろすと利用者の体重が背もたれの方に掛かるため、バランスが安定しやすいです。降ろしている最中に車椅子が傾いてしまうと、転倒や落下の危険性が高まります。

介助者で声を掛け合いながら協力し、まっすぐな状態をキープしたまま降りましょう。

 

車椅子の緊急時の対応方法

火災などの緊急時や地震などの自然災害が起こった際の車椅子利用者の安全は、介助者に懸かっています。これからご紹介する緊急時の対応方法を把握しておきましょう。

 

階段を使う必要があるかを考える

緊急時に車椅子の移動が必要な場合、そもそも階段を使う必要があるのかを考えましょう。

緊急時のシチュエーションはさまざまですが、場合によっては階下に降りるよりも、今いるフロアで安全な場所に移動した方が良いケースもあります。緊急時はパニックになってしまいがちですが、冷静さを失わないように心掛け、ベストな選択をしましょう。

 

担架を使って降ろす

緊急時に階下に降ろすのが最善だと判断した場合、担架を使って降ろすのも一つの方法です。

車椅子と違って重量がないため、急を要す場合でも安全に降ろしやすくなります。以下の方法を参考にすれば、ご自宅のものを使って担架を作ることが可能です。

  1. 毛布と長めの棒を2本用意する
  2. 毛布を広げて全体の1/3のところに棒を1本置き、毛布で棒を巻く
  3. 毛布の残った部分にもう1本の棒を置き、毛布で棒を巻く

すぐに毛布が用意できない場合は、棒に何枚かのトレーナーやズボンを隙間なく通すことで即席の担架が作れます。緊急時の怪我人対応にもおすすめの方法です。

 

2人で車椅子を階段で降ろす

前述したとおり、4人で介助して階段を降ろすのが基本ですが、状況によっては2人で降ろさなければならないこともあります。2人で介助する場合は、以下の方法で慎重に行いましょう。

  1. 階段に向かって車椅子を前向きにして、前後に介助者が立つ
  2. 車椅子のブレーキを解除する
  3. 後ろの介助者が車椅子のハンドルグリップに体重を掛け、前輪を浮かす
  4. 前にいる介助者は車輪のアームを掴む
  5. 後輪を転がして1段ずつ降りる

 

安全に車椅子を階段で降ろすなら階段昇降機もおすすめ

本記事では、階段での車椅子の安全な降ろし方や緊急時の対応方法を解説しました。重量のある車椅子を安全に階段で降ろすには、利用者と介助者、介助者同士が声を掛け合うことが大切です。ご紹介した方法で安全を優先して車椅子を降ろしましょう。 

より安全に車椅子利用者を階下に降ろすには、階段昇降機の利用もおすすめです。介助者の負担を軽減でき、よりスピーディーで安全に階下に利用者を降ろせます。LIFTec(リフテック)では屋内用・屋外用・車椅子用のさまざまな階段昇降機を扱っています。レンタルやリユース販売も行っているので、お気軽にご相談ください。

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