階段の上り下りは膝に悪い?階段の利用が膝に負荷をかける原因と対処法を解説投稿日:2025.06.26 更新日:2025.06.26
二階建て以上の戸建てやエレベーターのない集合住宅に住んでいると、日常的に階段を上り下りする必要があります。階段の上り下りは適度な運動になる一方、体の状態によっては膝に負担がかかり過ぎてしまったり、関節痛の原因になってしまったりする場合があります。
本記事では、階段の利用が膝に悪いとされる理由や、膝への負担を減らす方法について解説します。日頃から階段を多用している方や、階段がきついと感じている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
階段の上り下りが膝に悪いってほんと? 階段の上り下りが膝に悪いとされる理由
健康状態に問題のない方が、適切な頻度で階段を使っている場合には、階段の上り下りが膝に悪影響を与えることはほとんどありません。
ただし、足腰を傷めていたり、筋力が衰えていたりする方が階段を頻繁に使用すると、膝を悪くする原因となる場合があります。その理由は大きく分けて3つあります。
膝への負荷が大きい
階段の上り下りは、膝への負荷が大きくなりがちです。直立しているときは両方の足で体重を支えられますが、階段では足を交互に上げ下げするため、片足に全体重がかかります。そのため、膝にかかる負担が大きくなり、平地を歩くよりも膝を悪くしやすいといわれています。
膝を曲げた状態で負荷がかかる
階段の上り下りが膝に悪いとされる一因は、膝を曲げた状態で負荷がかかるためです。平地を歩く場合、地面に足が付いた瞬間の膝は真っ直ぐになっています。一方、階段を使う場合、段差に足を下ろしたときの膝は曲がった状態になります。曲げた状態の膝に体重を乗せると、特に膝の内側への負担が大きくなり、膝関節を痛める原因になりやすいようです。
筋力の衰えによる安定性の低下
筋力が低下して足腰の安定性が弱まっている人にとっては、階段の上り下りが膝に悪影響を及ぼす可能性があります。加齢や運動不足などにより筋力が衰えると、関節を支える力が低下しがちです。すると、階段を昇降する際に膝がぐらつきやすくなり、関節を痛める原因になることがあります。特に太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)が衰えている方は膝への負担が大きくなりやすいようです。
すでに膝が痛い場合に考えられる原因
階段を使うたびに膝に痛みを感じる方は、すでに何らかの外傷が現れている可能性があります。
階段で膝に痛みを感じる原因には、以下のようなものがあります。
外傷 | 概要 |
内側半月板損傷 | 軟骨にかかる負担を軽減する役割を担う「半月板」が損傷することで痛みが出る |
膝蓋大腿関節症 | 膝蓋骨のずれや炎症によって軟骨がすり減り、痛みを感じる |
鵞足炎 | 膝の内側下部にある脛骨付近にある鵞足に炎症が起こる |
いずれの症状も加齢や膝への負荷が主な原因です。現時点では痛みや違和感がなくても、年齢を重ねたり、膝関節への負担が蓄積したりすると、上記のような症状が現れる可能性があります。
膝への負担を減らす方法

階段による膝への負担をなるべく軽減したいのなら、以下の方法を実践してみましょう。
手すりを使う
階段を使う際、手すりにつかまって体重を支えましょう。手すりにしっかり体重を乗せれば、膝への負担が大幅に軽減されます。特に階段を上る際は、腕の力を使って体ごと上段に引き上げるようにすると、膝への負担が少なくなります。
足裏全体で段を踏む
階段を上る際は、足裏全体でしっかり段を踏むようにしましょう。つま先立ちの状態で階段を上ると、段に触れる表面積が少なくなる分、膝にかかる負担が余計に大きくなります。
一段ずつ両足をそろえる
階段を使うときは、一段上るたびに両足をそろえ、なるべく片足にだけ負担がかからないようにしましょう。右、左、右と交互に足を上げ下げして階段を昇降すると、常にどちらか一方の足に重心がかかるため、膝への負担が大きくなります。
膝サポーターを使う
膝サポーターには、膝周りの筋肉の動きをサポートしたり、膝関節を固定したりする作用があります。また、膝周りを温める保温効果も期待できるため、冷えによる関節痛に悩まされている方は一石二鳥です。
階段の上り下りは膝に負担をかける原因になる
階段を使用すると、片足に重心が乗りやすくなる分、膝関節に大きな負担がかかりがちです。膝への負担が蓄積すると、膝周りに違和感を覚えたり、痛みを感じたりする原因となります。階段を昇降する際は手すりを使う、足の使い方を工夫する、サポーターを装着するなどの方法で膝への負担をなるべく軽減させましょう。
すでに膝に痛みを感じていて上り下りが辛い方や、将来の膝関節症のリスクを軽減したい方は、座ったまま階段を移動できる階段昇降機の取り付けを検討されることをおすすめします。ホームエレベーターより手間や施工日数がかからないため、すぐにでも階段の昇降を楽にできるでしょう。
階段昇降機という選択肢もある
ここまで階段利用時になるべく膝に負担をかけない方法を紹介してきましたが、より負荷を軽減したい場合は階段昇降機を取り付ける方法もあります。
階段昇降機とは、壁に取り付けたレールに沿って動く電動のいす型昇降機です。いすに腰掛けてスイッチを押すだけで、座ったまま階段を上り下りできるため、膝に余計な負担がかかりません。同じく電動で昇降できるホームエレベーターに比べると、設置が比較的簡単で、かつ費用も安く抑えられるところが特徴です。
すでに膝に痛みを感じている方はもちろん、将来の膝関節の症状を予防したい方は、階段昇降機の取り付けを検討してみてはいかがでしょうか。
リフテックではご家庭の状況や建物の形状に合わせて最適な階段昇降機を設置させていただきます。全国対応可能ですので、もし階段昇降機でお悩みの方は階段昇降機のリフテックへご相談ください。